【注目】天気図の見方

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今回は、釣りに役立つ天気図の見方を紹介します。

釣果を伸ばす要素として、天気も大事な要素になってきます。

大抵の方が、もっとも重要視するのが「晴」や「雨」だと思います。しかし、釣果を伸ばす人は、「風力」や「風向き」も重要視している。なぜなら、風の向きと強さで釣りやすさや潮の流れが予測できるため、場所を選んだり、道具を変えたりといったことができ、チャンスの多さが変わってきます。

釣りに対して「一歩踏み込みたい」、「もっとたくさん釣りたい」という人は、ぜひ「風力」や「風向き」も視野に入れてほしい。

 

目次

風を味方に付ける

 堤防、磯、淡水、船など何の釣りでも、風向きは重要な要素です。軽い仕掛けを使う際、向かい風だと投げにくいし、ライントラブルも起きやすい。投げ釣りで飛距離が出なければ、チャンスが減ってしまう。

一般的には、追い風になる状況が釣りやすい。

背中側から吹いてくるので、仕掛けを振り込みやすく、第一に絡みにくい。そうすると、ストレスが減りチャンスが減らない。風力でいえば、やや強い5~8m/秒でも釣りができる状況。

これが向かい風だと、かなり釣りづらい。いずれにしても、強いとされる8m/秒以上の風力の場合、水際で体制を崩したりなどの予測不可能なことが起きやすくなるので、釣行の際は注意が必要。

天気図から予測しよう

一般的な天気予報では、釣りに適したピンポイントの情報ではないことが多いので、晴れや雨、気温が主体で、風についてはよほど強くなければ報じられない。

そこで天気図を見る習慣をつけることをお勧めしたい。

釣りに特化した予報サービス各社も、風については時間ごとに強さと方向をしっかりと予測している。それらを利用するのもいいが、ここでは天気図を見て簡単に予測できる点を紹介しよう。

等圧線の間隔に注目

風とは、気圧の高いところ(高気圧)から気圧の低いところ(低気圧)へ流れる空気の流れ。風の強さは気圧の差が大きいほど強くなる。気圧を線で表したのが、「等圧線」。この間隔が狭いところは急な坂道のように気圧の高低差が大きく、その付近に至っては強い風が吹くと予測できる。

目安として、本州に6~7本の等圧線があると強風が吹いている場所が多いと判断できる。向かい風なら危険が伴う。釣行予定の場所で等圧線が混み合うなら、釣行中止も検討しよう。

安全第一だが、前述のように強風下でも半島の陰になるようなエリアなら釣りができることはあるので、場所を変えるのも手。ただし、台風が発生している場合はウネリを伴うので海に近づくのは危険。

逆に本州が1つの等圧線にすっぽり囲まれるようなときは、等圧線の間隔が広く、風力は弱く穏やかな釣り日和の可能性が高い。

※例外として、高気圧が長く居座ると等圧線の間隔が広くても風が強まりやすい。高気圧が発達すると、高山から吹き下ろすように強風となってしまうので、気圧の高さも把握しよう。

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等圧線から見る気圧配置

高気圧は時計回りの風

高気圧は中心から外側に、低気圧は中心へと向かうように空気は動く(等圧線に対して垂直の方向)。しかし、北半球はやや右寄りになる。等圧線が混んでいるときほど顕著なので、高気圧・低気圧の中心を見て判断しよう。

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高気圧と低気圧

天気は西から変わる

日本の上空には「偏西風」と呼ばれる西から東へ流れる風が吹いている(これも地球の自転の影響)。上空5000~1万メートルのところで吹いているので、私たちはそれを感じられないが、これによって気圧配置は西から東へと移り変わりやすい。しかし、高気圧の勢力の強さや位置によっては、偏西風の影響が変わることがあるので、日々の天気図を確認していくことが第一。

前線があったら注意

前線周りは風が強まったり、天気の急変がある。一般常識として、寒冷前線が通過すると北寄りの風に変わり、気温が急に下がる。温暖前線の場合は、南寄りの風に代わり気温は上がる。

違う空気の境目なので、突風や雷の可能性があり、遊漁船の船長はどの時間帯に前線が通過するか気にしている。釣り人の私たちも西から変わることを前提に予測するといい。等圧線にくびれがあったら、それも前線的な要素が含まれる。

なお、気圧配置図だけを見ていると前線の表示がないので、天気図も併せて見るようにしよう。